歯周再生療法
当院で行っている再生療法
エムドゲインによる
歯周組織再生治療
歯周病における従来型の治療は歯石、壊死セメント質などの炎症を惹起させる原因物質を除去し、治癒を促すものでしたが、すでに破壊された歯周組織の再生は難しかったのです。
しかしエムドゲインは、エムドゲイン・ゲルという薬剤を歯周外科の治療後に塗布することにより、破壊されたセメント質などの再生をはかることが可能です。
これら手術は歯周組織を最大限健康な状態にまで回復しますが、元の状態への再生は非常に難しく、歯を残すことが前提の手術と言えます。
歯周病の進行状態によっては、手術を行えない場合もあります。
- 治療期間
- 1日
- 回数
- 1回
エムドゲインの重要性
歯周病によって失われた歯槽骨や歯根膜を再生させる治療法、それがエムドゲイン療法です。
歯周病の根本的な改善を目指し、特殊なタンパク質が歯周組織の再生を促し、歯をしっかりと支えます。その結果、歯周ポケットが浅くなり、歯茎も健康な状態になるのです。ブラッシングの効率も向上し、プラークや歯石の蓄積を予防することで、歯周病の再発リスクを大幅に軽減します。
さらに、歯茎が引き締まり、審美的な改善効果も期待できます。
エムドゲイン療法の
安全性について
エムドゲイン療法は、世界約各国で多くの患者様に使用されてきた実績があります。副作用の報告は非常に少なく、治療の有効性と安全性が実証されています。また日本においては、2002年に厚生労働省の認可を受けました。
当院でも、数多くのエムドゲイン治療を行ってきましたが、重大な副作用は一度も報告されていません。
エムドゲインの流れ
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STEP01
歯周ポケットの深さを
測定します初期治療後、ポケットが6mm以上、レントゲン写真で4mm以上の垂直性欠損で、エムドゲインによる再生療法が主に用いられます。
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STEP02
歯肉を切開します
局所麻酔をして歯肉を切開し、歯根を露出します。
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STEP03
歯根表面の汚れを
徹底的に除去します歯根表面の歯石を除去し、エムドゲインを塗布する箇所の汚れを徹底的に取り除きます。
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STEP04
エムドゲインを塗布します
血液や唾液が付いていない状態でエムドゲインを塗布します。
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STEP05
歯肉を戻して縫合します
歯肉弁を元の位置に縫合します。抜糸は術後約2週間後に行います。
エムドゲインの注意点
- 特定の歯周病に有効な治療法であるが、全ての歯周病に適応するわけではありません
- 手術自体は比較的短時間で終了するが、その後は担当医の指示に従って適切なケアを行う必要があります(特に、手術部分の歯磨きなどは慎重に行わなければなりません)
- 手術部位を指や舌で触ると、治癒を妨げたり感染のリスクを高めたりする可能性があるため、触れないようにしてください
- 手術後の感染を防ぐために、術後数週間は消毒薬での洗浄など、口腔内を清潔に保つための特別なケアが必要となります
GTR法
GTR法(guided tissue regeneration)は歯周外科後、メンブレンを挿入することにより歯周病の炎症により破壊されたセメント質などの硬組織を新生させ、喪失した付着の回復はかる歯科の治療法です。1982年にイエテボリ大学(スウェーデン)のスティーレ・ニーマンらによってGTR法の成功が初めて報告された治療法です。歯周組織再生誘導法または組織再生誘導法ともいいます。
どの歯科医院、病院でも受けられる医療ではなく、学会、研修会や実臨床でトレーニングを積んだ歯科医院で治療することをおすすめします。